ギリシャの経済危機の原因は手厚い社会保障?2019年米国民間格付け会社の見解は?
こんばんわ、かわせみです。
今回は国家が破綻(破産)したら、どうなるのか?
もし、日本が破産することになったら、という仮定の元、
わりと最近の経済危機、ギリシャのお話をしようと思います。
ギリシャの経済危機の原因は手厚い社会保障?2019年米民間格付会社の見解は?
ギリシャの経済危機の原因は手厚い社会保障?
1974年当時の政府の公約、『手厚い福祉』の実践から
国民の5人に1人が公務員となり、
膨大な人件費と過大な福祉予算によって、
国家財政は傾きました。
さらに2001年ユーロ加盟を果たす為に、
ギリシャGDPの13%超に達していた財政赤字を
1%と偽るという国家ぐるみの粉飾決算し、
ユーロの信用力を利用し、たびたび赤字国債を
発行しては資金調達。
ギリシャの粉飾決算が明るみに出ると、
軒並みヨーロッパ諸国(スペイン、ポルトガル、アイルランド、イタリア)
の国債が暴落。
ヨーロッパ経済は大混乱 Σ(゚Д゚)
統一通貨ユーロの信用も大きく損なわれてしまいましたが、
EU(欧州連合)側はギリシャを見捨てず、
ギリシャに対して
公務員の人員削減、
年金の減額、
増税など緊縮財政を行うことを条件に、
欧州中央銀行(ECB)が追加融資を行ってきました。
ところがギリシャでは、
その後行われた総選挙で
「年金も公務員数も減らさない、増税はしない、
カネは外から借りるが、返済の予定はない」
と公約した政党が勝利。
とんでもないこと言ってますね!!
このためドイツを中心とするEU側が
態度を硬化させ、デフォルトの危機が高まりました。
しかし、それでもEUはギリシャを見捨てないでしょう。
理由の1つに軍事上の問題が起こってくるからです。
ロシアの南下政策に対抗する重要な位置にあるからです。
ここを押さえなければソ連は地中海に出ていけません。
もし、ソ連側がギリシャを保護国化してしまえば、
地中海や中東、アジアへの
アクセスが容易になります。
だからこそアメリカは、
ギリシャとトルコに多額の援助をし、
NATO加盟を認めたのです。
状況は冷戦時から現在までも変わらないと私は思っています。
現状でも、
EU諸国はロシアとは緊張関係にあり、
EUに見捨てられたギリシャがロシアや中国に接近し、
経済支援の見返りに軍事協力を認めたりすれば、
ユーロ圏にとって軍事的な脅威
となるので
EU側もギリシャに「ユーロ圏から出ていけ」とはいえないのです。
ギリシャの首相も
「(ユーロが)われわれを追い出すことはないだろう。
代償は甚大だから」
と語っていたそうです。
これまでも最後はユーロ側が折れて助けてくれたから、
今回も大丈夫だろうと高を括っているようです (^^ゞ
結果 ギリシャは軍事上重要な拠点である為、ユーロ・アメリカが見捨てない。
ここで「たられば」の話になりますが、
援助がなかったら、ギリシャはどのようになるのでしょうか?
国で流通しているユーロは遅かれ早かれ底をつき、
公務員給与の支払いも国債の返済も不能。
ギリシャには通貨発行権がないのでユーロを刷れないので、
「ドラクマ」(ギリシャの昔の通貨)を再発行するでしょうが、
破綻した国の通貨など、紙切れに近いので、猛烈なインフレが起こります。
インフレで貨幣価値が下がれば、
国民の生活がさらに苦しくなります。
しかし、悪いことばかりではなく、
インフレは通貨安を招くので輸出には有利。
ギリシャが輸出大国であれば、
経済は破綻後すぐに回復するはずです。
しかし、ギリシャは主な産業がオリーブなど
農産物輸出と観光しかないので、
通貨安の恩恵はあまり期待できません。
たられば結論 ギリシャはユーロに見捨てられたら終わり。
結局は従来どおり、ユーロ圏諸国の援助にすがるしかないでしょう。
ギリシャ経済2019年米民間格付会社の見解は?
米国の民間格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は
2019年10月25日、ギリシャの外貨建て長期債務格付けを
1段階引き上げました。
これは、下手な経済学者がコメントするよりも朗報になると思います。
S&Pの格付けは投資家の投資判断の大きな要因の1つになります。
格付けが上がることは、ギリシャの経済状態がよくなっているということです。
私のようなド素人がうんぬんかんぬんいうよりも
信憑性の高いことです(^^)
不安定なEU圏内において、いろいろ火種がありますが、
そんな火種を消せる国になってほしいものです(^^)
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